琉球新報の記事から紹介します。
那覇市の城東小学校の入学式があった9日、
新入生の宜野座結(ゆい)叶(か)さんは、
おととしに48歳でがんで亡くなった
母さつきさんと姉の夢(ゆめ)叶(か)さん13歳が
小学校の入学式で着たセーラー服に
身を包み校門をくぐり、
「この洋服、お母さんもお姉ちゃんも着たんだよ。
入学式で着られてうれしい」
と笑顔をはじけさせました。
父の忍さんは
「妻の願いをかなえることができ、感慨深い。
素直で元気に育ってほしい」
と目を細めました。
セーラー服を購入したのは、
さつきさんの母の大城節子さんで、
44年前、子ども服店で見つけて
一目ぼれし「結叶がさつきと同じ服を
着ている姿を見て、涙が抑えられなかった。
さつきにも見せてあげたかった。
さつきもきっと喜んでいると思う」
と涙をぬぐいました。
抗がん剤治療で髪が抜けた母の姿を見て、
「お母さんと同じ病気で困っている人を
助けたい」とヘアドネーションをするために
髪を伸ばしている結叶さん。
40年以上の時を経て、家族の思い出をつなぐ
大切な宝物となったセーラー服に、
忍さんが「子どもたちが親になった時、
またその子どもに着てもらえたらうれしい」と話すと、
「着せてあげてもいいよ」と笑顔で語りました。