2024年11月29日(金)放送分
担当は赤嶺啓子さんです。
琉球新報の記事から紹介します。
宜野座村惣慶区で10月22日、
旧暦の9月に行われる厄払いの行事「シマカンカー」が行われ、
疫病や災厄を払い、無病息災と惣慶区のさらなる発展を祈念しました。
「シマカンカー」は、悪霊が地域に侵入することを防ぐ目的の祭祀です。
かつて惣慶区の東西北の入り口だった3カ所に悪霊をはね返す「石敢當」が、
災いを寄せつけないように外向けに設置され、
地域を「結界」のように守ると伝えられています。
区長と行政委員を中心に、「恩納岳の返し」
「久志岳の返し」「安部崎の返し」を順に巡り、
牛汁を供え手を合わせました。
牛肉を備えることで集落を悪霊から守るという意味合いが継承されますが、
昔は栄養失調の子どもも多く、
備えた肉を子どもに「一口食(チュクチクェー)」と言って
一口ずつ食べさせて栄養をつけさせる目的もあったとされます。
石灰岩の石敢當は、惣慶区の南方にも
安置されていたと伝えられていますが、
区の発展に伴う開発の途上で焼失し、所在は不明だということです。