2024年8月13日(火)放送回
担当は中川信子さんです。
琉球新報の記事から紹介します。
「海を恋ふ 無口な男迎へむと 素足でかける 浜の妊婦は」。
糸満市出身の歌人・喜納勝代さん(85)歳が
漁師町糸満の情景と家族愛を詠んだ代表作の歌碑が
糸満漁港そばのサバニ広場に建立され、
4日、除幕式が開催されました。
喜納さんは建立に感謝し
「糸満の心、誇りを若い世代に引き継ぐのに
碑が役立つとうれしい」と語りました。
歌碑建立は、歌人の玉城洋子さん(79)歳らが
およそ3年前から計画しました。
去年9月に期成会を立ち上げ資金を募り、
国外を含む300人余りから寄付が集まりました。
台座には、戦前の糸満の漁師と
その家族らの写真も印刷されています。
碑になったのは、喜納さんが糸満高生だった16歳ごろの作品で、
自宅近くの糸満漁港で目にする
漁師の夫婦の日常をみずみずしく詠み、
第1歌集「ゆうとい」に収めました。
除幕式で、喜納さんは
「除幕を心待ちにしていた。
立派な碑で身が引き締まる」と晴れやかに笑い
「糸満を訪れたら白銀堂の次にこの碑を見て、
糸満市場で買い物をして戦跡を巡ってほしい」と語りました。